同志社大学でのアクシデント-1

11月の終わりから12月の第1週に同志社大学でビジュアル・シンキング・ストラテジーズの
授業をさせてもらった。

新島襄の教会が立つキャンパスは重厚で
さすが関西が誇る「かしこブレイン 」のたまり場だと思った。

この若者達の素敵さは以前のブログ記事にも書いているので、ここでは熱量を下げて書くように勤めるが、あの日以来私はこの国の将来に明るいものを感じて安心しきっている。


さて、そこでおきたアクシデントについてまとめたい。

それまでに私はオンラインで60回以上の
ビジュアル・シンキング・ストラテジーズのディスカッションを主宰していた。参加者は日本及び米国やタイ・フィリピンなどからで主に30−40代の人々。終了後、参加者には全員にアンケートを送り、回答を集計していた。そこには時々、「どうしようもなく萎える」答えがあった。それは『楽しかったけれど、なにを学んだのかわからない』というもの。

さらに、同志社大学での授業の数日前に日本を代表する企業のビジネスマンから「これは日本には馴染まなない」という感想を言われたばかりだったこともあり、学生の反応が恐ろしくて仕方なかった。

そこで授業の前の夜、泊まり先のホテルで私は完璧に仕上げたはずのスライドの変更をし始めた。90分の授業が終わった後、大勢の賢い若者達に言われるのに怯えていた。「いったいこれは何だったのか?時間の無駄だ、いつもの教授の授業とは全然違うじゃないか、せっかく来たのになんじゃこれ」

スライドに加えたのはこの文言

私は自分の逃げ道を作ったのだ。


さて当日の授業が始まりまずは今からやることの説明、自己紹介のスライドなどが終わり、開始直前の注意事項の最後にこの文を読んだ、よしこの流れのまま本編に突入しようと思っていた。

挙手
それも最前列の男子が挙手、
そのコートはバーバリーか、手強いぞ。

指すしかない。
ちょっと長髪の彼は言った「最後の文章に疑問があるんですよ、そこに『決してスッキリしません』と書いてありますけど、それって違いますよね、スッキリすることもありんじゃないですか?しないと言い切れますか?」

いや若人よ、何言っているのだ、大人達の多くが冷ややかに扱ってきたのだぞ、この教育を。


教壇に立っているとクラス全体が見渡せる。疑問をぶつけてきた彼の後ろには、30名余の「関西を代表するかしこブレイン 」たちが私の答えを待っている。あかん、本気で答えないと場が治らない、だが本気の答えはたくさんの大人に冷笑嘲笑されてきた、、。

ええいままよ。「君のいう通りです、今から絵画を見て、そこで発見したことを、きっちりと論理的にバックアップできて、腹落ちさせることができたら、その時はスッキリします。実は今まで何度もこの考え方を説明してきましたが、受け入れられないことが多く傷ついてしまったのでこう書いて自分を守りたかったのです」

彼はさらに鋭い閃光のような質問を投げかけ、私は間髪入れずど集中で返答する、そんな攻防が2、3度あった後、若者は満足したように頷くとにっこり笑った。



たくさんたくさん勉強をしてきた賢い大学生達はこわい。目が肥えている。ここで私が判断を間違えてお茶を濁して当たり障りのないことを行っていたら30人強のクラス全員がビジュアル・シンキング・ストラテジーズを見限ったと思う。



この世代の若者達が日本の中心になる日が楽しみで仕方ない。なんとか彼らの役に立てないものか、それを考え続けている。









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おかみほ
岡みほ ・米国VTS認定ファシリテーター/ スケッチノーター 「ビジュアリンガル」 代表 ・International Visual Literacy Association 会員 ・International Forum of Visual Practitioners 会員 ・ペットはカブトガニのジョン
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